『9-nine-』発表に際し、18禁版・全年齢版を比較【9nine ここいろ】

注意

当記事は、9-nine-シリーズ(ぱれっと

・9-nine- ここのつここのかここのいろ

・9-nine- そらいろそらうたそらのおと

・9-nine- はるいろはるこいはるのかぜ

・9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあと

の4作をプレイしている前提で書かれています。

未プレイの方は、是非プレイしてください(強い意志)

 

 

どうも、ナナなと申します。

先日2020年9月9日21時頃、ぱれっと様の新作『9-nine-』が発表されました。今までの4作+新章で、全年齢とのことです。

この全年齢という部分が、発表時にかなり話題になったわけですが。

では実際、全年齢版だとどこが変わるの? どうなっちゃうの? といった部分を、僕の方で少しまとめさせていただきました。

比較したのはここいろとそらいろの前半2作(はるいろとゆきいろはまだsteam版をプレイしていません*1財布に余裕があればはるいろの全年齢版もプレイするかも

本記事では、ここいろについて書かせていただこうと思います。

※ブログ初心者なので読みにくい部分があるかと思われますが、何卒ご了承くださいませ。

 

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全年齢版9nine ここいろ

18禁版の発売された2017年4月28日からおおよそ1年と9か月、2019年2月1日からsteam版ここいろが発売されました。

ちなみに、この際のキャスティングは18禁版と同じです。

価格は税込2050円と、18禁版より1000円ほどお安い。

2か月前、ゆきいろの好評ぶりを見てコンプリート版を待ちきれなくなった僕は、この魅力的な値段に負けてsteam版をポチリしてしまったわけです。

 

当然存在しないHシーン

全年齢版ですからもちろんR18は厳禁。

あのヌルヌル動くエロエロモーションを拝見することは叶わないわけです。

尤もエロゲのHシーンを直視できない悪癖を持つ僕にとっては、このデメリットは些細なこと(じゃあなぜエロゲをプレイするのか)でしたが、代わりに加わった濃厚なキスシーンも直視できなかったのは、流石に自分でもドン引き。まあ、他のエロゲをプレイしていてわかっていたことではあるのですが。

 

閑話休題

全年齢版にはHシーンがありません。しかし何から何まで規制されてるというわけではないっぽい?

 

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この二枚のスクショの違い、わかるでしょうか? 僕にもわかりません(すっとぼけ)

一応システム言語が英語になっている上が全年齢版、日本語になっている下が18禁版です。

『9-nine-』が全年齢版として発表された際、twitter等で「このような表現も改変されるのでは? 」というような懸念をちらほらと見かけました。

僕もsteam版を買ってしまった当初は同じことを考えていましたが、 そのような心配は不要でした。

9-nine-シリーズの会話シーンに惹かれて製品版を買うことを決意した僕もこれにはニッコリ。

そらいろの天の裸体(後ろ姿)もオッケーだったし、はるいろのデスカレー先輩の暴走も大丈夫なのか……?(全年齢版未プレイ) 

 

立ち絵鑑賞モードもなし

 ENDを迎えると、タイトル画面からギャラリーが解放されますが……

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 Hシーンがないのでムービー鑑賞は当然ながら寂しい感じになっております。

そして画面上部を見ればわかる通り、立ち絵鑑賞もできません。

他のエロゲの例を詳しく知らないのですが、全年齢化に伴って立ち絵鑑賞できなくなるというのは一般的なんでしょうか?裸さえ使えなければオーケーなような……?

このあたりはコンプリート版でどうなるかが全くわからないですね。せっかくなので入れてほしいですが。

 

具体的な相違点・変更点は?

さて、普通の日常シーンは変わりないという話をしましたが、具体的にどのような部分が差し替えられているのかを見ていきましょう。

楽曲名

これはsteam版のここいろとそらいろをプレイした後、18禁版のはるいろ・ゆきいろに移行した際にも気づいていた事なのですが、使われているBGMが違います。

いえ、正確には同じBGMの名前が異なります。

例をいくつか挙げると

・drowsing morning = Drowsy Morning

・as always, as usual = The Usual

・under the moon = Beneath Moon

・with sweetness = Sweetly

などなど。(左が18禁版、右が全年齢版)

指し示す意味はおおよそ同じで(内容が同じなのだから当然ではあるが)、全年齢版の方には単語の頭文字が大文字になるという規則性(一部前置詞を除く)があります。

またギャラリーの楽曲一覧に表示される際、OP・EDのタイトルも英訳されています。(ふたり = Together)

これに何の意味があるのかは、僕にはさっぱりわかりませんが……(無知)

ともかくこれに関しては、プレイしている最中は実害も何もないと思います。

 

Hシーン

 そりゃそうだろって感じですね。

テキスト上、最初の分岐は、ファーストキスのシーン。

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全年齢版では何度か口づけをした後、都が「ファーストキス」と呟きます。翔も「俺も」と返し、お互いが初めての恋人であることを噛みしめながら微笑みます。

落ち込んだ時はぎゅっとしてほしい、キスしてほしいという都のお願いに翔は約束して、そのまましばらく無言で抱きしめ続けます。

その様子を、僕は沙月ちゃんと一緒に「いやぁけしからんですなぁ」と思いながらニマニマ眺めていました。

 

……一方その頃、18禁の枝。

不安を押し殺すように都がさらにキスをせがみます。積極的な都に耐え切れなくなった翔は、ついに彼女を押し倒しました。以降は言わずもがな。

こいつ……動くぞ!

と心の中で超感動しつつ(はるいろとゆきいろは18禁版でプレイしたはずなんですが)、眷属化(意味深)を見届けました。

都の「死んじゃったら、遅すぎるから」のピロトーク

やっぱり死に直面した人間の行為というのは、深い意味を持ちますね。

定番ではありますが、エロにこういった形で意味を持たせるのは大好物です。まあ、直視は出来ないんですが……

そのあと、都の能力で翔の体液は外へ。

「やった!これで眷属化(意味深)し放題だ!」って理論にはつい笑ってしまいました。

 

一段落し、都を見送るシーン。18禁版の方がぎこちなさがマシマシ。

そりゃそうだと思いつつ、その後の翔の心理描写も丁寧に変化をつけていると思いました。

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どう表現したものか迷いますが、18禁版の方が「”今”、都と一緒にいてあげたい」という気持ちが強いように感じます。全年齢版の方は少し冷静というか、先のことまで考えてますからね。些細な違いですが、面白いです。

その後も……

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賢者モードになって並行世界の都について考えるシーン。

何故か全年齢版の方では回想のカットがありません。

このしばらく後の「付き合った期間はまだ短くても、俺たちは強い絆で結ばれている。」という文章も、全年齢版の方にはありませんでした。

翔の都に対する想いは、明らかに18禁版の方が強いように描写されています。

 

ここで僕は、もしゆきいろの最終決戦で翔がインストールした記憶が全年齢版のものだったら? と考えてしましました。

18禁版に比べて同調が上手くいかないのでは……?

 とまあ、考察紛いなことに触れてしまいましたが、別にここから何か話を発展させるつもりもありません。というかできませんでした……

 

本題へ戻ります。

二度目のHシーンは、ソフィから魔眼の秘密を看破した後。

全年齢版。

別の枝をの話を聞いて、今できることは今やるべきだと考えるようになったと語る都。恐怖心を口実にもっと甘えたい、と。

互いにはみかみながらも翔は都を強く抱きしめ、絶対に守ると約束する。

いや、ピュアですよ。こっちは。

抱きしめあうことに互いにドキドキしながら、これに慣れたくないと言葉を漏らす翔。ずっとドキドキしていたいと答える都。

甘いなぁ、けしからんですなぁ……

 

と、一方18禁版。

都が超積極的。翔もびっくり。

全年齢版で恐怖心を”口実”と言っていたので、やっぱり18禁版よりも死への恐怖が薄いのかな、なんて考えもしたんですが。大差なかったですね。

不安や恐怖心を抑え込もうという気持ちはもはやなく、ただ純粋に行為を楽しんでいるように思えました。

しかしここにきて翔の妄想まで盗んでいた発言。

翔は死にたいくらい恥ずかしいだろうなぁと思いつつ、全年齢版の都に「よく平静としていられるな…… 」とツッコミたくもなりました笑

最後は全年齢版同様、都に絶対守ることを約束し、命すら賭けることを決意する翔でした。(与一「翔だけにね! 」)

 

その後、結局生きた魔眼の能力者と相まみえることはなく、第三の被害者(蓮夜)を発見して物語は幕引きへ。

一か月後、ソフィが別れを告げにやってくるという流れは全く同じ。

つまりその際、「都が翔の体にスティグマが浮かばないことを確認していた」事実も同じということ。

裸の付き合いとしか描写されていませんが、全年齢版でもしっかりとやることはやってるようです。

 

さて、何だかんだと言いつつED「ふたり」が流れます。

映像こそ他の比べてシンプルですが、いい曲ですね。

そして……

 

え、もう始まってる?

 

全年齢版を先にプレイしていた僕はすっかり面喰いました。

だって既に始まってるというか、山場を迎えてるんですもの。

いや、ED後にHシーンがあるのはわかってたんですけどね? そこに至る流れも描かれると思ってたものでして……

 

18禁版ではこのシーンで”体液”を取り出すために都が能力を使用し、スティグマの浸食に気が付く、という流れでしたが。

全年齢版では、ナインボールの制服姿の都が翔の部屋を訪れ(翔の願望)、例のごとく手料理をふるまっているところでした。都が誤って台所の隙間にスプーンを落としてしまい、それを取り出すために能力を使うという流れです。

しかしこのシーン、少し致命的な欠陥がありまして……

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都、お前いつ着替えたんだ……?

 

 

 

まとめ

以上が『9-nine- ここのつここのかここのいろ』の18禁版・全年齢版の比較となります。

『9-nine-』の発表で色々な意見がネット上を飛び交っていますが、僕があえて口をはさむことではないでしょう。

批判意見は理解できます。しかしエロゲ初心者の僕では、今回の事態の良し悪しはわかりません。

結局、新章単体で出ない! という事でも、僕は買ってしまいそうな気がしますし(こればかりは「ブルジョワジーね」と言われても仕方がない)

Hシーンがないということに対しての批判は、やはり悪癖ゆえに判断しかねます。

ですので、そういった判断はこの記事を読んでくださった方々に委ねます。

 

と、なんかそれっぽい事を言って締めくくろう感が滲み出ていますが、物語に必要なエロの存在も僕はわきまえています。

眷属化の条件然り、9-nine-シリーズはHシーンをただ取ってつけたように放置してないんです。シナリオの要素として上手く丸め込んでいますし、エロ要素としてのこだわりも見られます。

そして何より、僕が18禁版をプレイして比較しなければならないといけないと思えた要素────────そらいろ BAD END。

 この記事を書いている現在、僕はまだ全年齢版しかプレイしていませんが、批判意見を見ていると、少し気になることがあったのです。もちろん紙袋の事も気になる

 

判断を委ねるには致命的に材料不足。

早くそらいろ18禁版の枝を観測して、みなさんに共有できるように努めようと思います。

 

 

それはさておき、

 

ピュアっピュアにチュッコラチュッコラするのも悪くないよねっ!

 

余談:新しい枝について

 ここからは余談です。ここいろをもう一周しながら思ったことをダラダラと書き連ねます。

考察と呼べるほどの芸当はできないので、ただの妄言になる可能性も無きにしも非ずですが。

『9-nine-』の新章は、きっと集大成と呼ぶに相応しいモノが詰まっていると思うので、考えずにはいられませんでした。

伏線を見極める目を残念ながら持ち合わせていないので、主に回収されそうな布石や、期待したい展開について触れてみようと思います。

 

ナインは何を剪定するのか

これはもうどこにでも飛び交っている情報ですが、ここいろの最後にはto be continued...の文字があります。

そしてゆきいろのラストシーン、都の後ろ姿。

新しい枝が『都の枝』から派生することはまず間違いないでしょう。

問題はどのタイミングに跳ぶのか。

少し前まで僕は「下手に剪定するとイーリス打倒のために同調した都がいなかったことになるのでは? 」なんて考えてたんですが、剪定した枝も世界の眼で観測することが可能なので、全く問題ないんですよね……

となると、基本的にはどのタイミングでもいいということに。

しかしだからといって、ナインは最小限の干渉で剪定を済ませてしまうのでしょうか。

ナインはこれまでの物語をすべて観測しています。

つまり都が間接的に男子生徒を殺してしまったことも、与一が石化の能力者であることも、イーリスがもう邪魔してこないことも知っているわけです。

ナインは翔の同一存在。ゆきいろで翔が「もうごめんだ」と思ったように、ナインも多くの悲劇を観測し、見て見ぬふりはしたくないはず。

であれば、少なくとも一番目の事実は阻止しようとするはずです。

イーリスによる強制的な暴走は起きませんから、ゆきいろで最初に計画していたプランで問題は無いと思います。

そのために必要なのは、最序盤で翔がアーティファクトについて理解すること。オーバーロードで跳ぶべきは、火事より前ということになります。

しかしこのタイミングだと、分岐は出来ても剪定は出来ないんですよね。

ここで剪定を行うと、ここいろだけでなくそらいろもはるいろも否定することになるので。

 

この解釈でたぶん間違ってないですよね……?

でもそうなると、炎のユーザーの死は諦めないといけないということに。

ここら辺、どんなふうにまとめてくれるのでしょうか。

僕にはさっぱりわかりません!!(無能)

 

スティグマの覚醒:魂の色

 スティグマが魂の色に染まるというのは、はるいろで登場した要素ですが、結局再び扱われることはありませんでした。

アーティファクトの力が人の魂の有り様に大きく左右されるというのは、そらいろの時点で言及されていたことではありますから、別にぽっと出の印象もないのですが。

ここいろのラストでは都に暴走の兆しもありましたから、新章で回収される布石なのかなぁなんて考えたりしています。

 

深沢与一

 やはり彼について語らないわけにはいかないでしょう。

ゆきいろではオーバーロードを使った記憶が残っていましたが、新章ではどうなるのでしょうか。

イーリスが存在しないとはいえ、魔眼のユーザーである事実は揺るぎないでしょうし。止めなければいけない存在、ということには変わりありません。

新章は翔と都、そして与一を中心に描かれると考えているのですが、果たして幼馴染の蓮夜でも届かなかったところに翔が到達できるのか否か……

 

ゴースト? レナ? すーこ?

 集大成であれば、彼女の登場は必然。というより、登場しないとまた荒れてしまう気が……

しかし元はといえば彼女は与一の幻体。そしてそのアーティファクトはおそらくイーリスから譲り受けたもの。

与一がイーリスから力を貰えない以上、幻体は翔が扱うことに、つまり彼女はレナ(またの名をすーこ)として活躍する他ないと思われます。

翔が幻体を使うということは、ソフィからアーティファクトを貸してもらうということですが、セフィロトの管理状況的に、必然性がなければ貸し出しもないと思われます。

すなわちレナを必要とする展開、ゆきいろ同様の与一との対峙か。

 

翔:オーバードライブ

生まれながらの素質・主人公補正と言われれば納得せざる負えないですが、実は何か語られるんじゃないかと期待してみたり。 

おかえり

新章ではありませんが、コンプリート版にはイーリス討伐後、すべての枝に跳べるようにしてほしいです。全ヒロインにおかえりしてほしい。

コンプリート版+新章は多くの批判を呼びましたが、それすら無駄でなかったと思わせてほしい。

 

ぱれっと「俺がしてきたことは、なにひとつ、無駄じゃなかった(キリッ)」

 

……期待しています。

 

 

9-nine-project.com

*1:ゆきいろに関してはまだsteam版が出ていません